子どもの話をしっかり聞くということ

「ひといちばい敏感な子」(エレイン・N・アーロン:著、明橋大二:翻訳/1万年堂出版)が出版され、日本でも「HSC(Highly Sensitive Child」の存在が知られるようになった。その本では、「すぐにびっくりする」、「 服の布地がチクチクしたり、靴下の縫い目や服のラベルが肌に当たったりするのを嫌がる」、「いつもと違う臭いにすぐ気づく」、「 痛みに敏感である」「辛い食べ物が極端に苦手」、「うるさい場所を嫌がる」などの項目が多く当てはまったり、度合いが強い場合は、HSCかもしれないと臨床深層心理学博士のエレイン・N・アーロンが提唱している。

 

HSCとは、「情報を徹底的に処理してから行動する」という神経システムが生まれつき備わっているため、「初めての体験」や「大きな変化」に弱く、他の子が傷ついているのを見ることで、自分も同様かそれ以上に傷ついてしまう傾向があるようである。そのような子は時に学校は苦手な場所になり、孤立をしてしまうこともあるようだ。

 

そもそも人はひとり一人独自の気質を持っていて感じ方も表現の仕方もそれぞれなのではないか。当然、HSCの子や発達障害の子の気質を学ぶことは大切だと思っている。しかし、それだけではなく、子どもを大切にする気持ちが必要ではないか。

 

子どもが多い時は、社会も大人も子どもに求めるものが今とは違い、集団の中で生きる力を育てることとか、集団で子どもを見てきたのではないだろうか。昔が50人学級だったとか話を聞いていると、何となくそんな気がするのである。しかし、少子化の現代では、やり直しを含めて、ひとり一人を大切に育てていくことが何より大切なのではないだろうか。

 

子どもだけでなく、大人も含めて、人間は複雑な生き物なんだと思う。だから、そもそも相手の気持ちを理解すること自体、大変難しいのだと思う。だけど、理解するのは難しいからこそ、少しでも相手の気持ちを理解しようと話をしっかり聞こうと心から思えるのではないか。

 

不登校やひきこもりの子が悩んだり苦しんでいること、辛いこと、困っていることは当然それぞれ違う。だからひとり一人の話をしっかり聞くことから全てがはじまるのだ。そして、ひとり一人が考えている幸せを伴走しながら応援していくことが今の自分が目指すことなのだと思っている。

 

 

 

 

 

 

 

不登校の子やひきこもっている子それぞれに悩みや苦しさは、それぞれである。