良い不登校と悪い不登校

 奥田知志さんの記事の中にもう一つ気になる言葉があった。それは、良いホームレスと悪いホームレスという言葉だ。

 

 奥田さんは、九州でホームレス支援を行ない、95%くらいの人が自立したそうである。そうした過程の中で、変われるホームレスと変われないホームレスを、良いホームレスと悪いホームレスという価値づけをするようになったそうである。そして、変われるホームレスが居るところにしか行かなくな

り、自立率はどんどん上がっていったが、これではいけないと活動を見直したそうである。

 

 自分もこんな経験がある。自分の訪問していた子が、学校に戻ったことで、当然関係者に褒められ、その家族にも喜ばれた。そのことが自分もうれしく、他の子にも学校に戻そうと誘導してしまったことがある。当然、多くの子どもの信頼を失う結果につながった。

 

 奥田さんの話もそうだが、困難に直面している子たちとかかわっていく中で、自立できる人は偉いとか学校復帰する人はすごいとかいう価値に本来の活動で大切なことを見失ってしまうということがあるというのは、本末転倒である。

 

 学校に行っている子も行かなくなったことも同じ一人の人間で、そこに大きな違いなんてない。学校に戻りたい子には、戻れるようサポートし、休みたいと言っている子には休みを保証してあげる。すべて子どもの気持ちから自分の活動は決まるのだと改めて原点を思い出す機会になった。